【和柄の意味】年賀状のデザインにぴったりな和柄の種類を一挙紹介!

年賀状に使われることの多い和柄。 特に日本の伝統的な文様は多数あり、それらが入ったデザインを何気なく選ぶことも多いはず。 ですが、実はそれぞれの和柄に異なる意味があることをご存知ですか?

漠然と選ぶのではなく、和柄の種類を知り、送る相手や自分の状況によって使い分けられるとスマートです。 さりげなく和柄のデザインで意味を持たせるのも素敵ですね。 今回は、そんな年賀状に使いたい和柄、伝統文様の種類と意味について紹介していきます。

さりげなく縁起の良いデザインを。年賀状を彩る日本の伝統文様

青海波(せいがいは)

年賀状を彩る日本の伝統文様 青海波(せいがいは)

伝統文様のなかでも有名な「青海波」。 あらゆる場面で使用されているため、名前を知らなくとも、きっと一度はどこかで目にしているのではないでしょうか。 名前の通り、青い海の波をモチーフとしていて、同心の半円を重ねた模様です。

いかにも日本というようなイメージですが、実はシルクロードを経て日本に伝わったとされています。 「四海波静か」という言葉もありますが、大きな海がもたらす恩恵や、どこまでも穏やかな波が続く様子から、いつまでも続く幸せや平和な暮らしへの願いが込められた文様です。

麻の葉(あさのは)

年賀状を彩る日本の伝統文様 麻の葉(あさのは)

「麻の葉」はシンプルで、生活の中にも馴染みやすい文様です。 もとは仏像の装飾などに使われていた生六角形を基本とする幾何学模様で、麻の葉の形に似ていることからこう呼ばれるようになりました。

麻は成長が早く、丈夫にすくすくと育つことから、麻の葉の文様には子どもの健やかな成長への願いが込められています。 また、魔除けの意味も持ち、昔から産着の柄にもよく使用されました。 小さな子どもがいるご家庭の年賀状にぴったりではないでしょうか。

亀甲(きっこう)

年賀状を彩る日本の伝統文様 亀甲(きっこう)

生六角形を上下左右に並べた模様である「亀甲」。 名前の通り、亀の甲羅の形に由来します。 亀甲の中に亀甲を重ねた「子持ち亀甲」、亀甲の中に花を描く「亀甲花菱」などの種類もあります。

亀は長寿の象徴であり、縁起の良いものとして古くから日本で愛されてきました。 めでたい意味があるのでさまざまなシーンで使えますし、長寿への願いを込めてお年寄りの方への年賀状の柄として使うのもおすすめです。

七宝(しっぽう)

年賀状を彩る日本の伝統文様 七宝(しっぽう)

「七宝」とは仏教における7つの宝物のことを示します。 「輪違い」とも呼ばれ、同じ大きさの円を4分の1ずつ重ねた模様です。 一説によると、四方八方に広がる円、といった言葉の音から七宝と呼ばれるになったそう。

七宝は、円がどこまでも連鎖している様子から、円満や調和、ご縁などの意味が込められた文様です。 円の中心に花を据える「花七宝」などの種類もあります。

紗綾形(さやがた)

年賀状を彩る日本の伝統文様 紗綾形(さやがた)

「紗綾形」は「卍」を斜めにして四方に連続させた模様。 古く中国(明)から伝わった紗綾織という織物の地紋に使われていたことより、この名前が付けられました。

かつては、女性の慶事礼装の白襟にはこの文様が使われるのが当然だったそうです。 卍の意味や途切れず長く続くことから、家の繁栄や長寿などの願いが込められています。

矢絣(やがすり)

年賀状を彩る日本の伝統文様 矢絣(やがすり)

「矢絣」は矢の羽根を絣織りで表した文様です。 明治・大正時代には女学生が袴やブーツに矢絣の着物を合わせるスタイルが流行し、現在でも大学の卒業式の着物の柄として人気があります。

モチーフとなっている矢は一度射れば戻ってこないことから、婚礼の際の縁起物としても用いられました。 また、「破魔矢」のように邪気を払う意味も持ちます。特に女性の結婚の報告もかねた年賀状などで使用してみてはいかがでしょうか。

菱・菱文(ひし・ひしもん)

年賀状を彩る日本の伝統文様 菱・菱文(ひし・ひしもん)

何かと目にする機会の多い「菱模様」。 2方向の平行線が交差してできる菱形が並んだ模様です。 縄文土器の時代には使用されていた幾何学模様で、後に水草の一種であるヒシの実にその形が似ていることからこう呼ばれるようになりました。

菱形を4つ組み合わせて作られる「割菱」や花の形にした「花菱」など、さまざまなバリエーションがあり、家紋に使われることも多くありました。 ヒシは繁殖力が強いことから、子孫繁栄や無病息災の意味が込められています。

籠目(かごめ)

年賀状を彩る日本の伝統文様 籠目(かごめ)

「籠目」は竹で編んだ籠の網目をモチーフとする文様です。 日常的なアイテムを由来とするだけに、いろいろなシーンで使われます。

籠目は上下の正三角形を重ねた星型(六芒星)であり、邪気を払う意味を持つとされます。 また、昔は魔除けとして籠を家の前に伏せておくという風習もあったそう。 年賀状ででは良い意味を持たせつつ、さりげないアクセントとなりそうな文様です。

和柄の意味を知って年賀状にアクセントを

日本において和柄は親しみ深い存在である一方、なかなかその意味を知る機会は少ないもの。 さまざまなめでたいものを彩ってくれる伝統文様にも、それぞれ縁起の良い意味や願いが込められています。

和柄は相手の年代などを問わず使うことができ、日本古来の文化である年賀状にはもってこいのデザインです。 和柄の意味を知り、ぜひ年賀状作りやデザインを選ぶ際に活用してみてください。