「年賀状のお返しをしなきゃ」「喪中のお返事を出さないと」と思ったときに書く、寒中見舞い。
寒中見舞いをいざ書こうと思っても、「ここが失礼じゃないかな?」とマナーが気になったり、どんな文章を書けば悩んだりしてしまうもの。
せっかく送るのなら、喜んでもらえる寒中見舞いを送りたいものです。
そこで、シーン別で使える寒中見舞いの文例集と、すぐにご自宅で印刷できる無料のテンプレートを一挙公開します。
そもそも寒中見舞いってどういうもの?
寒中見舞いは冬の季節のご挨拶や年賀状の返礼に使う書状のことです。
もし、相手が喪中と知らず、年賀状を出してしまった場合にも、お詫びの気持ちを込めて寒中見舞いを送ります。
役割は以下の通りです。
・季節のご挨拶(冬)
・「松の内」を過ぎてしまった場合の年賀状の返礼
・喪中の方へのご挨拶
・喪中欠礼
・故人宛ての年賀状に対する返礼 など
寒中見舞いは「松の内」が終わった1月8日から2月4日の間に届くように準備しよう
では、寒中見舞いは、いつ、どのタイミングで送るのでしょうか。
寒中見舞いは、1月5日頃(小寒)から2月4日頃(立春)までの「寒中」に出しましょう。
地域によっては、松の内と呼ばれる、お正月の松飾りをする期間が明けた後(関東では1月7日、関西では1月15日、1月10日の地域もあります)に送るものと言われています。
とはいえ、小寒から立春を迎えるまでの「寒(かん)」の間であれば寒中見舞いを送ることで問題ありません。
※小寒、立春とは、二十四節気(にじゅうしせっき)という季節の分け方のひとつ。
二十四節気は中国の戦国時代の頃に季節を春夏秋冬の4分割にするために考案されたもの。
・ジャパンナレッジより参照
シーン別!寒中見舞いの文例講座
ここでは、すぐに真似できる寒中見舞いの文例と、書くときに気をつけたいポイントをご紹介します。
寒中見舞いの文章の構成は次の通りです。
・季節の挨拶
・時候の挨拶
・相手方の安否を尋ねる挨拶
・近況報告
・結びの挨拶
・日付
この流れを意識しながら、シーン別にご紹介する文言を追加して、オリジナルの寒中見舞いの文章を完成させましょう。
1. 一般的な寒中見舞い
まずは、一般的な寒中見舞いに適した挨拶文をご紹介します。
寒中お見舞い申し上げます(季節の挨拶)
厳しい寒さが続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。(時候の挨拶、相手方の安否を尋ねる挨拶)
おかげ様で私どもも変わりなく過ごしております。(近況報告)
どうかくれぐれもご自愛のほど、お祈り申し上げます。(結びの挨拶)
二○十九年 一月吉日(日付)
時候の挨拶(「厳しい寒さが〜」)は、他にも以下のような書き方があります。
・厳寒の折、ご家族の皆様におかれましてはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
・松の内の賑わいも過ぎ、寒さも一段と厳しくなってまいりました。
・寒さはこれからが本番ですが、皆様には変わりありませんか。
2. 喪中の場合のお返事(故人宛の年賀状への返礼)
喪中に年賀状を受け取ったお返事として寒中見舞いを出すときは、まず喪中の連絡が行き届かなかったことをお詫びしましょう。
・実は昨年、私どもの祖母が亡くなり、新年のご挨拶を控えさせていただきました。
欠礼のお知らせも申し上げず、大変失礼いたしました。
・母の喪中のため、年始のご挨拶を差し控えさせていただきました。
旧年中にお知らせ申し上げるべきところ、年を越してしまいました非礼を深謝いたします。
・亡き○○(続柄・故人の名前)の喪中につき、年頭の挨拶を控えさせていただきました。
旧年中にお知らせ申し上げるべきものを、年を越してしまいましたご無礼の段、どうかお許し願います。
3. 喪中の方へのご挨拶
喪中のお返事は出さなくとも失礼にはあたりませんが、寒中見舞いを出すと丁寧です。
まずは時候の挨拶について考えてみましょう。
・ご服喪中と存じ、年頭のご挨拶はご遠慮させていただきました。
・服喪中のことと存じ、年始のご挨拶はご遠慮させていただきましたが、寒冷の候、いかがお過ごしでしょうか。
以上のように喪服についてご挨拶をしてもいいですし、「昨年はいろいろとお世話になりありがとうございました」と、個人的なコメントを書き添え、気軽に書いてもいいでしょう。
次に、相手方の安否を尋ねる挨拶を考えます。
・ご家族の皆様はお力を落としのことと存じますが、お心を強くお持ちになってお過ごしください
・○○様(故人の名前)が御逝去なさって、ご家族の皆様はお寂しい毎日をお過ごしのこととお察しいたします。
心よりご冥福をお祈りするばかりです。
4. 出し忘れたときのご挨拶
新年のご挨拶を申し上げるのが遅くなってしまったお詫びと、新年の挨拶を述べましょう。
・年末遅くまで仕事に追われ、新年のご挨拶が遅くなり、大変失礼いたしました。
遅ればせながら新年のご挨拶を申し上げます。
・旧年中は大変お世話になり、ありがとうございました。
新年のご挨拶が遅くなり、大変失礼いたしました。
・ご丁寧な年賀状をいただき、ありがとうございました。
お礼のご挨拶が遅れてしまい大変申し訳ございません。
5. 結婚報告
寒中見舞いを兼ねて、結婚報告するパターンもご紹介します。
このとき「季節の挨拶」「時候の挨拶」そして「相手方の安否を尋ねる挨拶」の後に報告するとスムーズです。
・私事ですが、このたび○月○日に結婚いたしました。
お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
・私たちは昨年○月○日に結婚式を挙げ、新しい生活をスタートしました。
・私たちは○月○日に入籍しました。
未熟な二人ですが、今後もご指導のほどよろしくお願いします。
6. 引越し報告
寒中見舞いを兼ねて、引越し報告するときの文例をご紹介します。
前章でお伝えした結婚報告のときと同じく、「相手方の安否を尋ねる挨拶」の後に報告しましょう。
・昨年○月に下記住所に転居いたしました。
・昨年○月に転居し、新しい住まいで新年を迎えました。
・私たちは昨年○月より新たな地にて生活を営んでおります。
寒中見舞いのテンプレートを無料でダウンロードして使おう!
ここからは、ブラザーのプリントテラスで無料ダウンロードできる、寒中見舞いのプリントコンテンツをご紹介。
可愛いイラストが入った寒中見舞いを使って、お世話になった方々へお礼とご報告をしませんか。
1. 楽しい雰囲気を送ることができる「つばき」
地はクリーム色で、はっきりとした暖色のつばきが可愛らしい「寒中お見舞い」です。
赤やオレンジなど、華やかですが派手すぎない色味で描かれているため、どの年代の方へ送っても喜ばれるのではないでしょうか。
余白には近況報告を書き加えるといいでしょう。
●「つばき」のダウンロードはこちら
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2. ひょっこり現れたリスが可愛い「雪がチラチラ」
大人っぽい、グレーを基調としたデザインの寒中見舞いです。
雪だるまの目線の先に、ひょっこりと現れたリスのイラストが可愛いですね。
余白に一言、近況報告などを添えて送るといいでしょう。
●「雪がチラチラ」のダウンロードはこちら
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3. 優しい色彩の「白樺」
「寒中お見舞い申し上げます。」のみ文字が入った、ほのぼのとしたイラストのテンプレートです。
クレヨンで描いたような優しいタッチが魅力的ですね。
文例講座を参考に、時候の挨拶や相手の安否を尋ねる挨拶など、自由に書き入れましょう。
●「白樺」のダウンロードはこちら
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今回ご紹介した寒中見舞いのテンプレートは一部のみ。
自分の書きたい内容と見比べながら、選んでみてはいかがでしょうか。
慌てず寒中見舞いを出して、新年を迎えましょう
寒中見舞いを準備して送ることで、相手に心が伝わり、気持ちよく新年を迎えることができます。
新年のご挨拶である年賀状を送りそびれてしまった方も、喪中で送ることができなかった方も、ぜひ今回ご紹介した文例と無料テンプレートを活用して、慌てずに準備を進めましょう。
●寒中見舞いのダウンロードコンテンツはこちらから