掲載日:2020.10.15

年賀状や切手、花柄、賀詞の種類…知っておきたい基本知識を紹介!

年賀状には、はがきの紙質、切手やはがきに描かれている花柄、賀詞など、知らないと思わぬ失敗の原因やマナー違反になってしまうものがあることをご存知でしょうか?

今回は意外と知らない年賀はがきの種類や紙質、花柄の種類と意味、賀詞など、マナー違反にならないように、知っておきたい年賀状の基本知識をご紹介します。

年賀状の種類について

年賀状の種類について

日本郵便が販売している年賀はがきの種類は、印刷の用途別に大きく分けて3つあります。

紙質と価格が異なるので、自分がどのような印刷方法で年賀状を作成する予定なのかしっかりと決めてから購入したほうがよいでしょう。

【年賀はがきの種類】紙質の違い

年賀はがきには、普通紙、インクジェット紙、インクジェット写真用光沢紙の3種類があり、紙質が異なります。

紙質の他に、切手部分や消印、お年玉番号の中央部分のデザインがそれぞれ違うものになっているため、もしはがきが混ざってしまった場合でも区別をすることができます。各はがきの特徴と販売価格について見ていきましょう。

【年賀はがきの種類 紙質の違い】普通紙

手書きやレーザープリンタでの印刷に適している(63円/枚)

普通紙は通常のはがきと同じ紙質で、手書きやレーザープリンタできれいに印字することができます。

【年賀はがきの種類 紙質の違い】インクジェット紙

インクジェットプリンタでの印刷に適している(63円/枚)

インクジェット紙は普通紙と紙質が異なり、染料インクや顔料インクをよく吸着してイラストや線画をくっきりと印刷することができます。

【年賀はがきの種類 紙質の違い】インクジェット写真用光沢紙

写真入り年賀状の印刷に適している(73円/枚)

インクジェット写真用光沢紙は、写真を印刷した時にくっきりと鮮明になるような光沢のある紙で、やや厚手です。

【年賀はがきの種類】デザインの違い

年賀はがきは無地だけではありません。干支にまつわるイラストが入ったものや、ジブリやディズニーのキャラクター年賀はがき、オリンピック年賀はがきなど、さまざまなデザインがあります。

このほか、寄付金付きの年賀はがきや、宛名面に企業や地域の広告が入った年賀はがき、発売地域によってデザインが異なるご当地年賀はがきなどもあり、毎年豊富なデザインが用意されています。

人気のあるキャラクターや絵柄の年賀はがきはすぐに売り切れてしまうことが多いので、購入したい場合は早めに予約をしておきましょう。

年賀状の花柄の種類はどのようなものがあるの?

年賀状の花柄の種類はどのようなものがあるの?

年賀状には年始の挨拶と一年の幸福を祈念するため、縁起が良いとされる物を多く盛り込みます。その中でも特に縁起が良い物の定番といえるのが、松竹梅のような植物です。

縁起が良い植物の中でも、特に華やかで花開くことから多用されるのが、花柄のデザインです

【年賀状に適した花柄】梅

早春に咲くことから、春を知らせる花として縁起がよく、気品の高さや長寿の象徴として年賀状の定番といえる花です。

【年賀状に適した花柄】水仙

冬に咲く花で、まっすぐに伸びて白い花を咲かせることから、高貴で美しい印象があります。年始の挨拶で送る年賀状に、気品の高さを添えてくれる花です。ただし、喪中はがきにもよく使われるため、全体の彩度が高く、華やかなデザインを選ぶようにしましょう。

【年賀状に適した花柄】菊

国花である菊は、正月飾りの1つとしても用いられ、縁起の良い花として知られています。菊は9月9日の重陽の節句に飾られる花でもあり、不老長寿の意味を持つ花でもあります。

福寿草(フクジュソウ)

福や長寿の意味を含む縁起が良い花であり、早春に黄色い花を咲かせることから年賀状の花柄の定番の一つになっています。水仙同様に喪中はがきにもよく使われるため、全体的に彩度が高く、華やかなデザインを選ぶことが必要です。

年賀状の賀詞(がし)にはどのような種類があるの?

年賀状の賀詞(がし)にはどのような種類があるの?

賀詞(がし)とは、文頭に書くお祝いの言葉を指します。新年の挨拶に限らず、お祝いの時に使われる縁起の良い言葉で、1文字や2文字、または4文字の賀詞や、「あけましておめでとうございます」のような文章の賀詞もあります。

賀詞にはそれぞれ意味があり、相手との関係性で使い分けが必要です。基本的なマナーを知らないと、思わぬ失敗につながることもあるので注意しましょう。

【年賀状の賀詞】親しい方や目下の方向けの賀詞

1文字や2文字の賀詞は、親しい間柄や自分よりも目下の方に向けた年賀状で使用します。寿や福のような縁起が良い文字や、春を含む言葉が定番です。

年賀状のデザインでもよく見かける賀詞で、新しい年を喜び祝う言葉を使用します。

■一文字の賀詞

寿:長寿とともに祝うべきめでたい事柄を意味します 。

福:幸福や幸運を指します 。

賀:喜び祝う意味で、新年を祝う気持ちを表します 。

春:年が明け新しい春の訪れを祝う気持ちを表現します。

禧:さいわいと読み、おめでたいことを意味します 。

■二文字の賀詞

春がつく賀詞は「春(新しい年)が来ます」という意味に、賀がつく賀詞は「おいわい」「おめでとう」という意味になります。

賀正:正月をお祝いします

迎春:新年を迎えました

新春:新しい年が来ました

寿春:新年を祝います

頌春:新年をたたえます (以下略)

【年賀状の賀詞】目上の方向けの賀詞

自分よりも目上の方に対する賀詞は、謹や恭、敬、頌のような、尊敬語と丁寧語にあたる文字が入った4文字を使用します。

■四文字の賀詞

謹賀新年:謹んで新年をお祝い申し上げます

恭賀新春:恭しく新しい年をお祝い申し上げます

敬頌新禧:恭しく新年のお喜びをおたたえ申し上げます

【年賀状の賀詞】目上の方にも目下の方にも使える賀詞

縁起の良い漢字の表現ではなく、挨拶文のかたちをとった賀詞は、相手との関係によらず使用できます。

あけましておめでとうございます

新年おめでとうございます

年明けを祝う言葉なので、個人間はもちろん、取引先やビジネスパートナー、恩師など、年明けのご挨拶として立場を問わず使用できます。

ただし、「謹んで申し上げます」は敬語になるため、目下の方には使用できません 。

年賀状はコンビニで購入できる!置いてある種類とは?

年賀はがきをすぐに購入したい時に便利なのがコンビニです。セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートなどの全国のコンビニで購入が可能です。

1枚から購入できますが、店舗によっては在庫数に限りがあるため、100枚を超えるような大量購入の際は事前に連絡して在庫確認をしておいたほうがよいでしょう。

コンビニでは白紙の普通紙、インクジェット紙、インクジェット写真用光沢紙の他に、イラストが印刷されている年賀はがきも販売されています。宛先と挨拶を記入してすぐに投函したい場合は、絵入り年賀はがきが便利なのでおすすめです。

官製はがきや私製はがきは年賀状として送れるの?

年賀はがき以外の官製はがきや私製はがきを、年賀はがきとして投函する場合、注意したい点があります。

【年賀はがき以外の送り方】官製はがき(切手が既に印字されている)

切手部分の下に赤字で「年賀」と書きます。官製はがきの場合、そのままでは普通の郵便物として配達されてしまいます。年賀状であることを示すため、「年賀」と記載する必要があります。

私製はがき(切手なし)

宛名面の上部に「郵便はがき」または「POSTCARD」と 書き、切手を貼り付けた下に赤字で「年賀」と書くか、または年賀切手やお年玉付き年賀切手を貼ります。

私製はがきの場合も官製はがき同様に「年賀」と書くことで年賀状として扱われます。切手は普通の切手で問題ありませんが、せっかくの年賀状なので年賀切手の使用をおすすめします。

参考:https://www.post.japanpost.jp/question/599.html(日本郵便株式会社HP)

年賀切手の種類

お年玉付き年賀切手や通常の年賀切手は、官製はがきではなく私製はがきで年賀状を送りたい時に使用します。

年賀切手は全部で4種類あり、干支をモチーフにしたデザインとなっています。

【年賀切手の種類】63円郵便切手(のり式)

私製はがきのうち、第二種郵便物(はがき)の規定に該当する郵便物に使用できます。

第二種郵便物は2~6g以内で、最小14cm×9cm、最大15.4cm×10.7cmの範囲に収まる長方形の紙である必要があります 。

【年賀切手の種類】84円郵便切手(のり式)

私製はがきのうち、第二種郵便物に該当しないものは第一種郵便物(定形郵便物)として扱われます。

その場合、郵便料金は84円になるため、こちらの切手を使用します。

【年賀切手の種類】63円郵便切手(のり式)寄附金付お年玉付

お年玉付き年賀はがきと同じ、お年玉抽選番号がついた切手です。第二種郵便物に使用でき、寄付金が3円加算されています。

【年賀切手の種類84円郵便切手(のり式)寄附金付お年玉付

お年玉付き年賀はがきと同じ、お年玉抽選番号がついた切手です。第一種郵便物に使用でき、寄付金が3円加算されています。

書き損じはがきは交換できるの?

宛名や裏面を書き損じてしまったはがきは、窓口で普通のはがきや切手に交換できます。手数料は1枚につき5円かかります 。

販売期間中であれば新しいお年玉付き年賀はがきや切手と交換できますが、販売終了後は普通の切手やはがきと交換になります。また、次の年の年賀はがきなどと交換することはできません。

近親者の不幸で不要となった場合は、当年度のお年玉付き年賀はがきや切手の販売開始日から販売終了日までの間に限り、無料で普通はがきと交換してもらえます 。

普通紙やインクジェット紙などの用紙を間違えて購入した場合は、未使用に限り手数料なしで違う種類の用紙と交換できます 。

[参考]
国内の料金表(主な手数料):https://www.post.japanpost.jp/send/fee/kokunai/charge.html(日本郵便株式会社)
近親者の不幸によりいらなくなった年賀はがきは交換できますか?:https://www.post.japanpost.jp/question/39.html(日本郵便株式会社)
書き損じはがき・切手の交換:https://www.post.japanpost.jp/service/standard/kaki_sonji/index.html(日本郵便株式会社)

年賀状にまつわるマナーとルールを意識して送ろう

年賀状には用紙の種類はもちろん、デザインや花柄、賀詞など、さまざまな種類とそれにまつわるマナーやルールがあります。

うっかり使ってしまうと失礼になる賀詞や、喪中はがきにも使われることのある花など、送ってしまってから失敗に気付くのは避けたいものです。基本知識をしっかりと押さえ、気持ちの良い新年の挨拶を送りましょう。

※この記事の内容は、2020年10月現在のものです。
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